電波利用環境の改善

総務省から委託を受け、これまで培った電波測定技術を駆使して、各種無線設備、電子機器などからの不要な電波輻射などを調査し、これらによる混信妨害の発生要因やメカニズムを解明し、混信排除のための対策手法の検討を行い、電波利用環境の改善に貢献しています。
【令和2年度実施事業】
- 重要無線通信などに障害を与える電波の発射状況調査及び障害の除去調査
各種電波機器の性能試験・測定

通信・放送事業者、電波・電子機器製造事業者などから委託を受け、TV受像機、BS/CS受信アンテナ、TV共同受信システムなどの性能試験、照明機器の電波雑音の測定、高周波利用設備から発射される電磁界測定など各種電波・電子機器の性能試験・測定を行っています。
新たな電波利用システムに関する調査研究
総務省から委託を受け、新たな電波利用システムの導入に必要な技術基準の策定等に向けた調査研究を行っています。
【令和2年度実施事業】
- 地上デジタルテレビジョン放送における混信障害調査
- 放送用周波数を有効利用する技術方策に関する調査検討
通信・放送波の電波伝搬シミュレーション及びフィールド調査
当協会が独自に開発したシミュレーションソフトを用いて電波の伝搬状況や電波障害の発生を予測します。また、各種の測定器やアンテナを搭載した協会所有の測定車を用いて全国各地でフィールド調査を行います。
【シミュレーションソフト】
- 高精度電波伝搬シミュレーションソフト(「ミスターDENPA」)
- 建造物電波障害シミュレーションソフト(「ビルかげくん」)
- 航空機遅延波障害シミュレーションソフト
国際スポーツ大会の成功への貢献
大規模な国際スポーツ大会では、大会運営、競技計測、放送番組制作、セキュリティ対策など様々な目的に、膨大な無線システムの利用が予想され、これらの無線システムが混信なく円滑に運用されることが大会の成功にとって不可欠です。
当協会は、これらの無線システムの円滑な運用を確保するために推進する事業への支援を通し、国際スポーツ大会の成功へ貢献します。
TVホワイトスペース利用の支援
当協会では、UHFテレビ放送帯(470-710MHz)、710-714MHz、1.2GHz帯、2.3GHz帯において「エリア放送」、「特定ラジオマイク」、「FPU」が混信なく運用されることを確保するために設置された「TVホワイトスペース等利用システム運用調整協議会」の事務局として、その活動を支援しています。
電波利用の健全な発展のための社会貢献事業
当協会では、一般財団法人の公益目的支出計画の事業として、電波利用技術に関する知識の普及により我が国における健全な電波利用の発展に資することを目指し、次の三つ事業を実施しています。
「電波技術協会報FORN」の発行 電波・電気通信の最新技術と行政の動向を紹介するため、奇数月隔月に発行しています。 |
「電波技術協会セミナー」の開催 最新の政策動向、技術動向を紹介するセミナーを毎年開催しています。 |
「電波技術協会賞」の贈呈 電波利用に関する技術の振興・発展に功労・功績のあった方々を毎年表彰しています。 |
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総務省テレビ混信対策センター(URL:https://tvkon.jp)
総務省のデジタル混信対策事業の実施団体として、平成27年度から「総務省テレビ混信対策センター」を設置し、異常伝搬に起因した日本国内外からの電波による混信などにより、地上デジタルテレビ放送が良好に視聴できない地域における障害の解消に必要な対策について支援を行っています。
<主な業務内容>

- 地域のテレビ電波受信状況を踏まえた受信相談の実施
- テレビ混信対策計画公示地域における混信状況の調査
- 実施するテレビ混信対策の地域住民への周知広報
- テレビ混信対策に係る助成金の交付
・放送事業者が実施する放送チャンネル変更のための送信設備改修費用
・共聴施設の受信局変更や受信点移設に要する費用
・受信者宅における高性能アンテナへの交換や 受信局変更に要する費用
など
防災行政無線システムの設計コンサル業務
地方自治体が導入する防災行政無線システムに関し、導入検討から基本・実施設計及び機器導入工事に係る工事監理業務までトータルにサポートする設計コンサルタント事業を実施しています。
<対象システム>

- 60MHz帯デジタル固定系同報防災行政無線システム
- 260MHz帯デジタル移動系防災行政無線システム
- 各種情報伝達手段との連携
・J-ALERT、L-ALERTシステム
・携帯電話利用メール配信システム
・各自治体ホームページ連動システム
・CATV網活用システム
・高速無線LANアクセスシステム
・FMコミュニティ放送システム
・MCA無線システム